2008年2月13日国際研究交流会館において、「平成19年度 難治性疾患克服研究成果発表会」が開催されました。
その時の記録集が届きましたので、その中から、私の病である「強皮症」に関しての記事を掲載させていただきます。

ここまで分かった強皮症の病因・
ここまで治る強皮症の治療


           金沢大学大学院医学系研究科皮膚科 教授 竹原 和彦

 それでは、「ここまでわかった強皮症の病因・ここまで治る強皮症の治療」というタイトルで話させていただきます。
 6年間難治性疾患克服研究推進事業を担当させていただきましたが、改めて強皮症は原因という面でも治病という面でも難しい病気ということを強調させて頂きます。
これまで強皮症に関していろいろなことがわかってきたと言えます。近い将来もっと多くのことを明らかにしたい、いろいろな治療法の展開が見えてきたが、更に発展させたい。
そして、これからもっと患者さんによくなっていただきたいという思いを込めて、こういうタイトルとさせていただきました。

私の話の最初は、強皮症という病気をご理解いただくための紹介のパートです。
2番目が6年間の研究の成果で、これはポイントだけに絞ってご紹介させていただきます。最後にまとめの話をさせていただきます。

 一般に膠原病という表現がよく使われていると思いますが、膠原病と強皮症はどう関係があるのかというところから話を始めさせていただきます。


 1950年、実に58年前に病理の学者が、膠原病という病気のグループを提唱しました。結合組織にフィブリノイド変性という変化を認める病気の一群があり、
更にいろいろな自己免疫という免疫学的異常を伴うというようなこともわかってきました。
すなわち膠原病というのは、一つの病気のグループの名前です。強皮症はその1つで、他の膠原病と比較して線維化という変化を特徴とする膠原病です。







 それでは線維化というのはどういうものかと言うと、このスライドは患者さんの病初期の皮膚の組織であります。
左側の正常皮膚ではいわゆるコラーゲンというタンパクがまばらにありますが、線維化ということが皮膚で起こりますと、右側のスライドのようにコラーゲンの線維の束が厚く、太く、蜜に増生してきます。
こういう奇妙なことが全身に起こる病気が強皮症です。








 同一患者さんの初診から3年後の胸ですが、皮膚は強張り、また別の患者さんですが、腕が曲がったり顔貌が変わったり手が曲がったりという変化が起こります。
この線維化という変化は、肺にも起こります。強皮症で患者さんにとって一番生命を左右するのはこの肺線維症です。
初期の炎症から線維化、そして、蜂の巣状に変化します。ただ、線維化だけではこの病気は説明できず、病初期に冷たい空気に触れたりすると、レイノー現象という血流障害、あるいは皮膚潰瘍、色が黒くなったり石灰がたまったりと様々な症状を起こしてきます。






 強皮症の内臓病変ですけれども、食道が硬くなって逆流性食道炎が起こる。
肺の血管が異常を来して、肺動脈性肺高血圧症を来す。
腎臓の血管に障害が起こって、腎機能が急激に悪くなる強皮症腎クリーゼ、心臓の筋肉そのものが線維化して不整脈や心臓の停止が起こる伝道障害、あるいは下部消化管が硬くなって動かなくなるイレウス、
このような多彩な病態を持つ病気です。
 このように非常に複雑な病気なわけですが、最近この病気に関して、3つの主な異常に整理しようというような考えにまとまってきました。

まずは免疫異常です。強皮症に特徴的な抗核抗体がいくつか知られています。これらは、病気そのものを起こしている自己抗体ではないと考えられています。
この強皮症という病気に特徴的な、まず、軽症のタイプの患者さんでは抗セントロメア抗体、重症のタイプの方に抗トポイソメラーゼⅠ抗体などが出現します。
他にもいくつか強皮症に特徴的な自己抗体がありますが、こういった免疫異常、血管障害、皮膚や肺の線維化、こういった3つの柱を軸に、この病気を理解していこうというのが昨今の考え方であります。
後で紹介する研究班の成果に関しても、その3つに分類して紹介するつもりです。

 我が国の強皮症研究というのは、非常にありがたいことに、厚生労働省の研究班1973年から実に6つの班が成果を重ねてまいりました。
私の班は今年で最終年度ですが、7つ目の班ということになります。
この中で、診断基準の改定、臓器別の重症度分類あるいは治療指針を作成したり患者さん向けのリーフレット、これは今別のホームページからダウンロードできますが、あるいは患者相談などのシステムを構築してまいりました。
 厚生労働省の研究班というのは、決められたメンバーで研究成果を発表するのが通常ですが、
これとは別に強皮症に興味のある人はすべて参加できるという、「強皮症研究会議」という会を、1997年に北里大学の現近藤名誉教授と相談いたしまして設立しました。
私が班を担当するようになってから班会議と強皮症研究会議を共同で開催しています。
 こういう形にすることによって、研究班の内容そのものが、オープンになり、班をまたがった継続的な研究が可能になりました。
また、この病気は日本人の患者さんはかなり欧米の患者さんと異なる臨床像をとるのですが、人種差の違いを明らかにすることも含めて、アメリカやヨーロッパにある強皮症に特化した研究組織と連携が可能になりました。
実際昨年の5月、過去最大規模の強皮症の国際学会を日本で、このヨーロッパ・アメリカと連携して開催することがきました。
 何とかこの病気を治せるようにしたいというのが、研究班の一番の目標であります。
この病気は、昨今では2つの病型に分類されると理解されるようになってきました。
びまん皮膚硬化型、発症から急激に悪くなって、ピークで落ち着くけれども、ここまでにいろいろな臓器障害があるとだんだん患者さんはダメージを受けていく。
それからこの病気はすべてすごく悪い病気だと理解されていたわけですが、ゆっくりとしか悪くならない。でも、後半で肺高血圧症等の臓器障害が起こる限局皮膚硬化型。
 主な世界中の強皮症の臨床家が考えているのは、このびまん皮膚硬化型を早期に見つけて、この病気の自然経過を変える疾患修飾薬というのを確立したいということです。
 限局皮膚硬化型は、もちろん肺高血圧症等が悪くなると命にかかわりかねないですか、致命的なものも含めた対症療法主体で疾患修飾薬は不要だろうという考え方であります。

 次に6年間の成果のうち、線維化病変の病態解明とその治療から紹介を始めます。
サイトカインと言われている物質、特に線維化に関与すると言われている物質はいろいろありますが、ネズミに打って皮膚の繊維化が起こらないかということを、私の教室で調べました。
その中でも、TGF-βというのが繊維化を起こす有力な因子として考えられていたわけですが、一時的に繊維化は起こりますが、毎日7日間打ち続けても、この線維化は消えてしまうという奇妙な現象が観察されました。

 もう1つ、Connecitive Tissue Growth Factorという、やはりこのTGF-β、いわゆる下流にあるサイトカイン、これを注入しますとこのように繊維化が持続して消えなくなることが分かりました。
念のために、CTGFを先に打ってTGF-βは後から打っても繊維化は起こりませんし、CTGF単独では起きません。
患者さんの病初期にはTGF-βが働いて、この繊維化が完成される時期にはCTGFが働くのではないかと考えました。
動物の上での仮説ですけれども、この仮説に従いまして、このCTGFに対する抗体をDNA免疫法という方法でつくり、この動物モデルに投与しました。
そうしましたら、この線維化の約70%が抑制されるという結果が得られました。
 これは、ヒトのCTGFに対するネズミの抗体ですので、ヒト化して臨床の試験に持っていく。
まだまだ道は険しいわけですが、CTGFは治療のターゲットになり得るということはお示しできたかと思います。

それから、厚生省のほうから既存の治療薬を応用することが、難病治療の1つの近道だというご指導を受けております。
いわゆる抗癌剤のグリペッグ、Imatinibに抗線維化作用があるということが言われていまして、肺線維化症等で効くのではないかという話もでております。
これもまだ試験管内での実験ですが、このコラーゲンをグリベッグが抑えるということがわかりました。
副作用のある抗癌剤ですから、この試験をもって実際人に使うところまではまだ至っておりませんけれども、海外からも動物モデルでこの繊維化に効いたというような話しが出ています。


 次に、自己免疫のパートについてお話します。
膠原病の中でいろいろ調べてみますと、このB細胞というリンパ球が活性化しているということが、現長崎大学の皮膚科教授(前金沢大学助教授)佐藤教授が、明らかにしました。
更に、自然に皮膚が硬くなるTSKというネズミが研究に使われるのですが、そのネズミに、このCD20というB細胞を取り除いてやるような抗体を打ったところ、この繊維化が約半分になりました。
 実際B細胞リンパ腫の治療薬は、既に「リツキシマブ」という商品名でありまして、リツキシマブも強皮症の治療薬となり得るのではないかと期待されています。






 次に、Th1、Th2と免疫機能のバランスを調べたところ。病初期にはTh2が主で、だんだん病気が落ち着いてくるとTh1にシフトするということがわかりました。
この遅い時期にTh1にシフトしない患者さんは予後が悪いという事実を見つけました。
そうすると、Th1への移行を何か推進するようなサイトカインのようなものを投与すると、患者さんの自然経過をよくできるのではないかと期待されます。






 次に、血管病変の話をします。
これは慶応大学の内科の班員でした桑名先生のグループから、世界的にインパクトを与える仕事が出ました。
患者さん、一般の血液中に障害された血管を治す、修復する血管内皮前駆細胞というのが流れているということが、近年の基礎研究でわかってきました。
強皮症の患者さんではその数が4分の1、働きも4分の1、ですから、トータルとして16分の1ぐらいしか血管を修復できないということになります。
そうすると、血管は壊さないようにするだけではなくて、壊れたものを少し治りをよくするような治療戦略が起こり得るのではないかと考えられます。
 彼は、いわゆる高脂血症の治療薬として使われている、スタチン系薬剤がこの細胞数を増加させ、レイノー現象も改善させるということを示しました。
これは、日常的に使われている非常に安全性の高い薬ですので、標準治療薬に組み込んでいける治療ではないかと考えております。

 その他の診断治療の開発ですが、この上の3つに整理できなかったものをお話します。
先ほど2つの自己抗体が強皮症に特徴的だということを言いましたが、実はもう1つ大切な抗体がありまして、抗RNAポリメラーゼ抗体です。
この抗体陽性者は、皮膚が急に悪くなって腎症状を起こすという特徴があります。この抗体の測定には、アイソトープを使って、長時間を要する面倒なものですが、
桑名先生のグループは、エライザ法という簡便な方法を開発しました。
研究班のメンバー主体で臨床研究を行い、昨年末にこれを。いわゆる保険で測れるように申請を出したところであります。

 また、肺線維症の治療薬については、強皮症に関しましては、特発性の肺線維症と違って、初期にはある程度免疫抑制療法をもいいのではないかと考えられています。
実際私たちのところで7年前に実施した症例ですが、このように線維化影がほぼ消失しました。
現在は欧米で、いわゆる二重盲検法にて、このシクロフォスファミド対症療法が、初期活動性の肺線維症に対して有効であるということが証明されております。
 このデータは東京女子医大のデータですが、初期にはいいけど後から少し悪くなってくる例もあることが、他施設でも問題となっています。
シクロフォスファミドというのは、長期に使いますと、やっぱり発癌性やその他の副作用のあるものですので、
だめ押しをする治療に何を選ぶかということを、今後の課題として、次の班に確立してもらいたいと考えております。
実際、初期には非常に効く例があるということであります。

   肺高血圧症、これは限局皮膚硬化型になぜか多いわけですけれども、皮膚はそれほど硬くなくても肺高血圧症だけが悪いという患者さんが一定の頻度あり、
当初、これはなかなかいい治療法がありませんでした。
欧米で特発性の肺高血圧症に、バイアグラが効くという報告がありまして、我々の教室では院内の倫理委員会を通してバイアグラを投与したところ、
肺動脈圧が著明に改善という例を経験しました。
 この2例目の患者さんは、驚くべきことに、車椅子で来られて普通に歩いて帰られました。投与してから約5年間たちましたが、この治療法で非常にお元気です。
 こういうお薬は審査に時間がかかるのかなと思っておりましたら、嬉しいことに、先月「レバチオ」という別の商品名でご承認、国のほうにいただきました。
まもなく臨床の場で普通に使えるようになるのではないかという展開は見えています。
 そのシルデナフィルを使った後に、別のエンドセリンレセプター阻害薬のボセンタンというお薬が認可されました。
このお薬も私たちは10例に使ったわけですけれども、患者さんの動きがよくなって肺動脈圧も下がっています。
ただしこのお薬は肝障害が多くて、30%に起こります。レバチオの承認でこの1月から肺高血圧症の治療の選択肢が増えたということは、大変嬉しいことであります。

 強皮症は治療の決め手がない病気ですが、地道な作業として、強皮症に特化したリハビリのプログラムの作成にも取り組んできました。
これは、私のところのリハビリの先生が非常に熱心で、患者さんのいわゆるHAQ-DIのスコアというのも著明によくなりました。
地道にストレッチしたり、こういう運動の指導をしていくということも、長く付き合っていただかないといけない病気では大事かと考えます。
 研究班と強皮症研究会議の社会的活動ですが、以前はこの病気は進行性という意味で、プログレッシブPSSという病名が使われていたのですが。
世界的にも、もうこれはやめよう、進行はあるところで止まるんだと、患者さんに間違ったイメージを与えるからSScにしようということで、強皮症研究会議もSSc、Scleroderma Study Conferenceの略です。

 診断基準も過去のものはわかりにくいものでしたのを、2002年に変えました。
臓器別の治療指針、それから他施設による早期重症例どう変わっていくかという臨床研究。遺伝子研究、今日は具体的なデータをお示しできませんでした。
この研究班の中から大量免疫グロブリン量はびまん性皮膚硬化に効くというデータが出まして二重盲検法の臨床試験を現在進行中で、目標症例60例のうち40例、3分の2の登録が終っております。

 また先ほど言いました抗RNAポリメラーゼ抗体キット、それから情報発信、リーフレット、ワークショップの開催、あとは強皮症の診療医に対する、1冊の約300ページのテキストブックをつくりました。
また、患者さん向けの啓発書、リーフレットとホームページと、重症度分類治療指針のリーフレット。
 啓発書については一般向けの啓発書はある書店から出版されていたのですが、その出版社のご都合で絶版になっておりまして、新たなデータを入れたものを、
現在編集しているところであります。


 このスライドは厚労省の研究班の関連で、セカンドオピニオンを受けられる施設は全国にこれだけあるとうことを示します。
強皮症の治療、この病気はよく患者さんがかかったお医者さんが、あなたの病気は何も治療はないということを言われて、
辛い思いをしたといってご相談を受けることがあります。







 皮膚硬化に関しては、初期には内服ステロイドがいいのかという話もありましたが、これはエビデンスという部分でまだ確立しておりません。
もっと新規の抗線維化薬が求められます。

 肺線維症に関しては、初期であれば、シクロフォスファミドのパルス療法がいいだろうと思います。
あるいは内服でもいいだろうということが、世界的に固まりつつあります。
肺高血圧症は、ここ数年の間に有力なお薬を2つ有することができました。
エンドセリンレセプター阻害薬とPD-5阻害薬、これがシルデナフィルです。
 それから、これも20年前の話しですが、強皮症の腎病変には、高血圧のお薬であるACE阻害薬という、このタイプのものが効くことが明らかにされました。
約15年ぐらい前でしょうか、逆流性食道炎には、プロトンポンプ阻害薬という胃酸を抑える薬が一番よく効くということも明らかにされました。
他にもいろいろありますが、強皮症はまだまだ難しい病気でありますが、こういうふうな治療の進歩は少しずつではありますが得られています。

   まとめのスライドに移らせていただきます。
今後の課題ですが、病気の原因として、今日いろいろお示ししました中で、何が本当に最初なのか、知りたいところです。
いろいろな側面からいろいろなことがわかってきた。わかればわかるほど複雑になり、もっと明らかにしていかなといけないことが増えてくると思います。
 治療のターゲット、炎症あるいは免疫異常を早期に抑えればいいのか、そうではなく線維化を抑えるのか、ここも煮詰めていかないといけないと思います。
それから予防、できれば病気になりやすい人がわかって、その人を病気にしなければいいと思うんですが、それはかなり難しいことです。
ですから、強皮症になっても、腎病変を起こさない、肺病変を起こさない、何か血管の保護をしてやる、そういう進行を遅らせる、
臓器病変の出現を予防する、そういう治療が必要ではないかと考えます。

 早期診断、早期治療の標準化、患者さんに適当な治療をすべきと思われるようなケースでも、あなたの病気は治療法がないから、何もないから、何も投与されない。
そういうことがないように、患者さんが標準治療にいかにアプローチできるかという仕組みをつくって行く必要があると思います。
私が国際的な学会を開いた1つの動機は、若い人がそれに刺激されて、強皮症の研究者を目指す気持ちを持ってもらいたいということでした。
これは単会のものですので、厚労省の研究班に強皮症研究会議に今後参加してもらったり、
また海外との研究グループの連携を含めて、この強皮症研究は今後もどんどん進んでいくことを願っております。

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林:先生、どうもありがとうございました。強皮症の治療の最近の進歩、そしてこれからの可能性について、非常にわかりやすくお話しをしていただきましたが、
会場から何かご質問はございませんでしょうか。
 先生、全身の臓器障害の一方で、潰瘍の痛みに苦しまれている患者さんも非常に多いと思うのですけれども、
皮膚科の先生として、そういった痛みに対して今後どういったアプローチがあり得るのか、もし、お話していただければありがたいと思います。

竹原:強皮症の皮膚潰瘍というのは治りづらくて、痛くて、ある患者さんから、皮膚が硬いより潰瘍があることのほうが辛いと言われました。
私たちが今後取り組まないと考えている事があります。
先ほど紹介しましたが、ボセイタンというお薬は、日本では肺高血圧症の治療薬として使用されていますが、
海外では潰瘍の予防、要するに潰瘍に対しての治療効果はないけれども、それを飲んでいる人は潰瘍ができにくくなるということが、盲検化試験で証明されてます。
また、盲検試験ではないんですけれど、ケースレポートでは、シルデナフィルのほうにもそういった作用があるというようなことが報告されています。
 おそらく、一度形成されて潰瘍の痛みというのは、僕らの研究領域とは必ずしも一致しないので、今後僕らが目指していく方向としては、
潰瘍のできやすい人にできなくする薬を予防的にお薬を投与したいと思います。
行政におかれましても、そういうコンセプトの薬のある程度お考えに入れていただければと希望します。
なかなか予防薬というのは難しい部分があると思うんですけれども。

林:はい、ありがとうございます。他に何かご質問ございませんでしょうか。

質問:今の先生の言葉、非常に興味を持ったんですけれども。林先生の、厚生省としてそういう予防薬というのは、
どういう条件を満たせば認可をしていくのかというのは、何かコメントいただければありがたいなと思ったんですが。

林:ちょっと所管が違うので何とも申し上げられません。医薬食品局、全く別なところで担当しておりますので、
予防薬であるからといって認められないということでは決してないというふうに理解をしておりますけれども、
ちょっと詳細については、担当のほうにお尋ねいただければと思います。

質問:今の予防薬との関係ですが、ボセンタンが肺高血圧症に認可されていれば、
積極的に強皮症の方で肺高血圧をこれで満たせる方に対して、ボセンタンを積極的に使って、
潰瘍とかそういった皮膚の症状を結果的に防げるという、そういう考え方はいかがですか。

竹原:軽い肺高血圧症でも潰瘍に悩んでいる人もあれば、積極的に使うということは、既に臨床の現場では
広くされていると思います。多分全くは以降血圧症がないのに使うというのは難しいと思いますが。
 

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