シェーグレン症候群


シェーグレン症候群とは

 乾燥性角結膜炎や慢性唾液腺炎による乾燥症状が特徴
■シェーグレン症候群では、全身の外分泌腺に炎症が起こるのが特徴。
涙腺と唾液腺には病変が必発します。この炎症は細菌によるもではなく、顕微鏡で組織を見ると、リンパ球がぎっしりと侵潤しています。
免役の異常がその病気の原因に関わっているらしい。

■女性に多発
女性に多発します。女性:男性の比率は10対1前後といわれており、全身性エリテマトーデスとほぼ同じ。
全身エリテマトーデスが20~30歳代に発症のピークがあるのに対して、シェーグレン症候群では50歳位のところにピークがあります。


シェーグレン症候群の症状
■乾燥症状
 ●涙液量の低下
 ●口が乾く
 ●唾液腺の腫れ
■その他の乾燥症状
■関節症状
■薬剤アレルギー


シェーグレン症候群の病型
腺型と腺外型
腺外型でみられる臓器病変
■二つのタイプ 腺型と腺外型
■腺外型でみられる臓器病変
■膠原病を合併する二次性タイプ


シェーグレン症候群の診断と治療
シェーグレン症候群の診断
 目、口腔に乾燥症状がある
 乾燥症を多覚的に診断する検査
◆検査による診断
■眼科的検査
■唾液分泌量の測定
■唾液腺生検
■唾液腺造影
■血液検査
■リウマトイド因子
 ●抗SS-A、抗SS-B抗体


シェーグレン症候群の治療
 乾燥症には人口涙液、人口唾液
 腺外型タイプにはステロイド剤が用いられる
■乾燥症に対する治療
 ●人口涙液
 ●人口唾液
 ●漢方薬
   ●非ステロイド性消炎鎮痛剤 

シェーグレン症候群は慢性の病気ですが、ほぼすべての患者さんは実りの多い生活を送ることが可能です。
シェーグレン症候群に対する治療は、会話、摂食及び睡眠などの患者の日常生活やQOL(Qualitr Of Lfe:生活の質)を低下させる口腔乾燥症や眼球乾燥症に対する対症療法が主体となります。
 口腔乾燥症に対しては、対症療法として頻回の飲水や含嗽及び人口唾液の噴霧により口腔内を湿潤させる補助療法に加え、幕門冬湯などの漢方製剤やアネトールトリチオン、塩酸セビメリン水和物等による薬物療法が行われています。また、眼球乾燥症に対しては、人口涙液などの点眼薬による薬物療法や涙点プラグ及び涙点焼灼等の治療が行われています。
 だれにでもあるようにシェーグレン症候群の患者さんも風邪を引いたり、尿路感染を起こしたり、捻挫や筋違いなどの小さな病気が起こることがあります。
新しい症状が必ずしもシェーグレン症候群と関係があるわけではなく、通常の治療だけで十分な場合が多いわけです。


「シェーグレン症候群」
inserted by FC2 system inserted by FC2 system