安奈淳さんの講演を聞いて


6月22日「王子」の「北トピア」にて「全国膠原病友の会」東京支部総会が開催された。
午後から安奈淳さんの講演。
彼女は3年前の7月に、熱海で気孔を受けているときに容態が悪くなり、呼吸困難に陥り、元々知っていた「聖路加病院」へ救急車で運ばれたそうだ。
その時の状態はすでに危篤状態で、腎機能の低下、体の水分が肺、心臓にまで溜まっていたそうだ。
5日間くらい全くご本人は記憶がないそうで、また病名もなかなかわからなくて、5日目くらいで「膠原病」と診断されたそうだ。全身エリテマトーデス。
幸いなことに人工透析を1度受けただけですんだとか。パルス療法を受けられたそうです。
60キロ以上にまでなった体重が、水を抜いた途端38キロにまでなって、さすがにもう駄目だと思った彼女はすべて処分してしまって、衣装もパスポートもすべて捨てたそうです。ただ、ついていた人がパスポートだけは、ゴミ箱からそっと拾っておいてくれたので、今では感謝していると話してました。
治療の副作用は髪がばさばさ抜け落ちてしまったので、バリカンを買ってきて丸坊主にしちゃったそうです。
またステロイドによる副作用で、鬱状態になり、自殺願望がとてもあった時期があったそうです。
ナイフで手首を切ろうとした時は「痛いから止めた」とか(笑)
またベランダから飛び降りようと思った時は、体の筋肉が衰えていてベランダによじ登ることすらできなかったそうです。
今考えるとどうしてあんなに死にたいと思ったのか、分からない。やはり薬のせいだろうと話していました。
何を励みに病と戦ってこられたかと言う質問には、彼女のお母様も多分同じ病気だったと思うけれど、58歳で亡くなっているので、また今度は同じ病気で娘を亡くすという思いを父親にさせたくないという思いで、また全国の方から寄せられた励ましの手紙に、頑張ろうと思ったそうです。
現在でもステロイドは15ミリ飲んでいて、医者には一生飲み続けなくてはいけないといわれているそうです。
月に1度採血と診察に行っているそうです。
仕事に復帰しようと決めたきっかけはと言う質問に、ムーンフェイスがなくなって、見た目にわからないほどに顔が戻った時だったそうです。やはり彼女もステロイドの副作用でムーンフェイスになり、体重も油断すると増えるので、一日1時間を歩くこと、油分を控え、体重を維持することを心がけているそうです。
そして疲れたら遠慮なく体を休めることだと。
仕事柄誘われることも多いそうですが、お断りして、さっさと帰ってくるそうです。眠剤を飲んでいるので、ぐっすり睡眠をとって、翌日まで疲れを残さない。
病気になって、それまでは当たり前だと思っていた生きていると言うことが、1度死線を超えてから、毎朝目を覚ますと、あぁ生きていると言う実感。自分はもう失うことは何もない。せっかく生きているのだから、楽しく日々を送らなくてはもったいないと。
一時は声も出なくなったのが、今歌うこともでき、好きなことをできることが、一番病気にも打ち勝っていかれることにつながると。前向きにプラス思考でやはり気持ちの持ち方だということをおっしゃっていました。
字や絵を書くことが好きなので、今はデイリースポーツに月曜日にコラムを載せているそうです。
もうすぐまとめた物が本として出版させるとか。
私も激しい動きで苦しくなることはないのかと言う質問をしたのですが、彼女の場合は内臓の線維化はないそうで、階段を100段くらい駆け上がっても全く息切れもしないと言ってました。
レイノーはやはりあるそうですが、ピアノも弾けるほどになったそうです。
とても芯の強い人だと感じました。不安も何もないということでは、似た性格かなとも(笑)
やはり病は気からという言葉どおり、同じように病んでいても、日ごろの心のもち方で症状も随分違うものだとつくづく感じた日でした。


安奈さんと。ボケてるところがミソ(^m^)

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